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メメントモリ

Vol.3

田畑や庭先から虫の音が聞こえ、秋を感じるころになりました…♪ この夏の反動で、たずさえ社カッパ農園の畑は草まみれです…(^^;) ようやく雑草の処理を終え、冬野菜の準備に取り掛かったのは九月の後半でした♪ 夕方、野良仕事を終え一息ついた時、虫達が美しい音色を奏でてくれます♪ 汗を拭きながら、虫の音に暫しの憩いを楽しみました♪
九月の上旬、岐阜市の市街地にあるマンションの一室を遺品整理させていただきました。 その部屋は、孤独死をされ二十日間ご遺体が放置されていた場所です。

依頼主は、東京のご親族でしたが、故人(享年七十四才)とは電話で会話するだけの関係性でした。 日本の社会で進んでいる団塊世帯の大量リタイヤ、それに比例するかのように孤独死もまた、増えています。統計によると年間3万人以上が孤独死で亡くなられています。 これからの日本の社会の未来というのは、まさに、死に向き合って生きる時代の到来を示しています。そして今、その死に方の責任が問われています。 孤独死による凄惨な現場の遺品整理をしますと、その人が人生をどう生きたかで、死に方があきらかになることを、私達は正しく知るべきなのです。 孤独死をさせないためには、価値観の転換も必要ですし、環境問題も、医療も、そして、 それらを統合するビジネスレベルでの経済性も政治レベルでの取り組みも含まれています。 たずさえ社は、エッセンシャルワーカー『生活必須職従事者』として、今後もこの課題に真摯に向き合っていく所存です。 田んぼ一面が黄金色に輝き、稲刈りの時期も近づいてきました♪ 八月には、父の三回忌を終え、十月には母の五回忌を迎えます。 稲穂を眺めると、母の言葉を思い出します♪ 『偉そうになりなさんなよ、実れば実ほど頭を垂れる稲穂のように謙虚になりなさいよ』何度聞かされたことでしょう…(^^;)
西洋では、虫の音はノイズと捉えられてしまうことも多いといわれますが、日本で育まれた風流な文化伝統を大切に、美しい虫に音に包まれながら、秋の夜長を楽しみます♪

前島 秀幸 拝